テノール歌手前川健生さんが鳳来寺小でアウトリーチコンサート/新城
2025/03/15
プロの歌声を披露(新城市鳳来寺小学校で)
新城市で育ったテノール歌手、前川健生さん(38)が13日、同市立鳳来寺小学校(全校児童48人)でアウトリーチコンサートを開いた。同校では初の開催。
前川さんは、妻でピアニストの赤松美紀さんのピアノ伴奏で、「オー・ソレ・ミオ」「朧月夜」「翼をください」「買い物ブギー」など、11曲を披露した。児童らは、迫力ある声と歌唱力に圧倒されながら、演奏に聴き入っていた。
前川さんは、児童らに音楽の素晴らしさを伝えるとともに「これからもずっと音楽を愛する心を持ち続けてほしい」と呼びかけた。
白井淳子校長は「本物の演奏を目の前で聴くことができ、声の大きさや息づかいまでも身近で感じることができ、子どもたちは驚きと感動でいっぱいだった」と喜び「素晴らしい機会をいただいた」と感謝した。
赤松さんは「ここは自然がいっぱいで、子どもたちがまっすぐに育っている」と感想を述べた。
演奏を終え、前川さんは「自分が小学校の時、文化的体験をしたことを覚えている。自分もそんな貢献ができてうれしい」と話し「今後体験事業などで、文化イベントを広げていきたい」と意欲を示した。
前川さんは、海老小、鳳来中、県立時習館高校卒業後、国立音楽大学卒業、東京学芸大学大学院修了。2015年、東京二期会オペラ劇場「ダナエの愛」でオペラデビューを果たした。その後、第90回日本音楽コンクール入選、イタリア声楽コンコルソでのテノール特賞、浜松交響楽団ソリストオーディション第1位などを受賞した。「チェコ音楽の祭典2023」では最優秀賞に輝いた。