戦争遺品掘り起こしへ

戦後80年企画展に向けて豊橋市美博/散逸危機 市井の資料広く募る

2025/04/13

資料を募る豊橋市美術博物館

 太平洋戦争の終結から80年の節目を迎える今年、豊橋市美術博物館(同市今橋町)は開催を予定している企画展のために、戦争にまつわる資料を広く一般から募っている。散逸の危機にある市井(しせい)の戦争遺品を掘り起こしたい考えだ。

 6月14日から8月31日まで同館で開催予定の「終戦80年 軍都豊橋の面影展」で展示するもので、3月の募集開始以来すでに市内外の10人ほどから問い合わせがあり、品々を預かっているという。

 その中には軍隊手帳、千人針、出征した人の写真帳、軍服の一部のほか昔の雑誌や絵はがきなども含まれるという。

 同館によると、終戦から長い年月がたつとともに先の大戦への関心は薄れ、当時の資料は破棄されたりオークションで売却されたりしている。特に軍隊生活の実態が分かる書類などは失われていることが多く、また陶器製の硬貨や湯たんぽなど供出された金属の代用品も展示用に提供してほしいという。

 該当する品を持っている人は同館=電話0532(51)2882=に連絡し、持参するなどして担当者に見せた上で預ける。受付期間は、おおむね大型連休明けごろまで。

 同館の三世(みつよ)善徳学芸員は「家庭や地域にとって戦争資料は貴重なものなので、ぜひ一度見せてほしい」と協力を呼びかけている。

 資料の状態にもよるが、所有者が希望すれば展示終了後に同館で保管することもあるという。

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