山本さんら5人へ感謝状/豊橋市消防本部
2025/06/02
感謝状を受け取った皆さん(豊橋市中消防署で)
豊橋市消防本部は、救急救命に功績があったとして5人に感謝状を贈った。1日に豊橋市中消防署で贈呈式が開催された。
感謝状を受け取ったのは、豊橋市の山本陽市さんと妻の多津子さん、医師の杢野武彦さんと新城市の村田彩綺さん、東栄町の丸山滉貴さん。本橋由行消防長が感謝状を手渡した。
4月28日に発生した交通事故の現場で、車内で心肺停止状態になっていた傷病者に対し、素早い通報と応急手当てを行った。事故の音に気づいた多津子さんと村田さんが110番と119番に通報。陽市さんと居合わせた人が車外に運び出したという。その後、多津子さんが近隣の杢野医院に駆け込んで自動体外式除細動器(AED)を手配。駆けつけた杢野医師がAEDを施して救命した。傷病者はAEDによって脈が戻り、後に病院に運ばれたが一命を取り留め、後遺症もほとんどなく社会復帰したという。
感謝状を受け取った多津子さんは「一人ではどうしていいかわからなかったが、みんながいてくれたので知恵を出し合って対応できた。助かってよかった」と話した。
豊橋市消防本部によると、昨年の市内での救急通報は1万8452件でうち401件が心肺停止。そのうち1カ月後に社会復帰できた人はわずか6人だったという。本橋消防長は「まさに奇跡的なケース。皆さんの連携で尊い命が救われた。この経験を多くの人に伝えてほしい」と感謝した。