新城市の岡山充さん/軟式野球で45年間にわたり務める
2025/07/02
主審としてファールボールを確認する岡山さん(新城市の有海球場で)
45年間にわたり軟式野球の審判員を務めた新城市裏野の岡山充(たかし)さん(87)が6月29日、審判員として最後の試合となる第13回蒲郡信用金庫(がましん)杯新城少年軟式野球大会の決勝に臨んだ。
対戦は、新城ヤングスターズと設楽少年野球クラブで、市内の有野野球場であった。プロテクターなどの審判防具を身に着けた主審の岡山さんは「プレイボール」を宣言。その大きな声が快晴の空に吸い込まれた。午前中にすでに31度を超え、暑い日差しがグラウンドに照り付け、汗びっしょり。6イニングまでの試合のうち3回まで続け、主審を交代した。
岡山さんは7月16日に88歳の米寿を迎えるのを機に引退を決意した。試合後、引退セレモニーがあり、出場した4チームと審判団、家族からそれぞれ花束が贈られた。「誇りある幸せな時間を過ごせた」と審判人生を振り返り、全員に感謝を伝えるとともに「野球を愛し、友達を大切にする心、最後まで頑張る心を大切にしてほしい。これからは一ファンとして選手の活躍を応援したい」と声をつまらせた。最後に「これまでやれたのは家族と女房のおかげ」と頭を下げた。妻の和子さんも「皆さまのおかげ」と感謝した。
岡山さんは、飲食店を営業しながら愛知県軟式野球連盟新城支部の審判員として45年のうち前半は大人の試合、後半は学童の試合の審判を中心に務めた。1994年の愛知国体の軟式野球の試合では一塁の塁審を担当した。