羽田野晴加(羽田中)全中へ決意 ㊦/18日午後5時に号砲
2025/08/11
全中で日本一に挑む羽田野晴加
エコパの電光掲示板に記録が映し出されると、会場から拍手と歓声が沸き起こった。東海中学総体陸上の女子800メートル決勝、羽田中の羽田野晴加(2年)が2分11秒09で優勝を決めた。この記録は今季全国2位、鈴木亜由子(日本郵政グループ)までわずか2・4秒に迫る驚異的なタイムだった。
◆亜由子の再来
羽田野は「亜由子さんを超えたい」と言う。20年、その言葉を使った選手は何人もいた。が、憧れを超えた選手は1人もいない。鈴木亜由子の存在はそれほど偉大で気高い。挫折を乗り越えトップを走る彼女を、地元の人々が慕い誇る理由が「そこ」にある。
今、羽田野は「走るのが楽しい」とアスリートクラブ・糸陸で毎週3回、ほぼ毎日の自主練を欠かさない。気持ちの強さが走りに現れるタイプ。冷静にレースを組み立て、最後100メートルの勝負所で一気にスパートを仕掛ける。負けず嫌いで勝ち気な性格は「亜由子」に似ている。
約1週間後、17日から沖縄県で開かれる全中では「2分11秒台で自己ベストを出したい。決勝に進みたい」と話した。猛暑で過酷なコンディションでの戦いになるが、彼女の力を出し切れば表彰台は間違いない。女子800メートル決勝は、18日午後5時にスタートの号砲が鳴る。