アジア大会見据え作手発着/新城ロードレース
2025/09/08
のどかな農村を自転車が走り抜けた(新城市作手高里で)
全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)のプロツアー第9戦「第2回新城ロードレース」が7日、新城市作手高里を発着点にして開かれた。公道を使った本格的な自転車競技としては、県内唯一の大会。国内トップクラスの選手が、アップダウンの激しい山中のコースを駆け抜けた。
大会は市とJBCFが共催した。来年秋のアジア競技大会でも、自転車ロードレースは作手地区を起点とするコースが想定され、その準備を兼ねている。
この日は計80・4キロの距離でスピードを競った。作手地区と鳳来地区をまたいで5周する周回部分では、後半に平均斜度9・4%の上りが3・4キロ続くきつめの設定だ。
国内17チームなどから79人が出場し、時間制限もある中、36人が完走した。
優勝したのは、群馬グリフィンレーシングチームの金子宗平選手(2時間18分44秒)。表彰台では「上りでいくしかないコースだった。1周目から全力でいった」と笑顔を見せた。
発着点となった市作手総合支所前には大勢の観客が集まったほか、愛好家がコース沿いで観戦。県内チームのファンを対象に、作手地区周辺を巡る周遊ツアーも催された。
同市塩瀬では鳳来寺小学校の児童らがアユの手づかみイベントなどを楽しみつつ、車列が通過すると「がんばれー」と声を張り上げた。
市の安藤映臣産業振興部長は「地元の方々や警察に協力してもらい、無事に開催できた。自転車競技への理解が得られ、来年につながるといい」と話した。