「自助」の重要性訴え

東日本大震災被災実体験 鈴木良一さん/豊川市東山町内会で防災講習会

2025/09/22

震災で被災した体験を踏まえ、災害への備えを話した鈴木さん(右後方)=東山集会所で

 豊川市御油町の東山町内会で21日、防災講習会があり、町内在住の鈴木良一さんが2011年の東日本大震災で被災した実体験を踏まえ「自助」の重要性を訴えた。被害が比較的小さい地域は「公助」が遅れる現実に直視して日ごろの備えを呼びかけた。

 鈴木さんは震災の時、住んでいた栃木県宇都宮市内の勤務先にいた。地震で震度6強の揺れに見舞われ、市内は家屋の倒壊や、電気や道路の寸断が起きたが、鈴木さんは「行政による支援は大都市や被害が大きいところから先に始まったため、なかなか支援が届きにくかった」と振り返った。

 発生から3日間で491回もの余震が発生したが「さらに大きな揺れが来るかもしれないという恐怖と、もろくなった建物が崩れるかもという不安があった」とも回想した。

 勤めていた事業所では倒壊した壁の下敷きになった同僚が命を落とした。鈴木さんは「屋内と屋外のどちらが安全かは分からない。正直、運もあると思う。ただ、生き残る確率を上げることはできる」と強調。そのうえで、すぐにもできる対策として家具の固定、重いものを高い場所に置かないこと、避難場所や避難ルートが安全かの再確認、なるべく立体駐車場の利用は避けることなどを紹介した。

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