女性では憲政史上初/臨時国会で補正予算の成立などを目指す/近く日米首脳会談も
2025/10/22
第104代首相に指名された高市氏(首相官邸の公式Xより)
衆参両院は21日、本会議で首相指名選挙を行い、自民党の高市早苗総裁を第104代首相に指名した。女性首相は憲政史上初。
首相官邸によると、同日午前に石破茂内閣が総辞職した。これを受けて午後には臨時国会が召集され、首相指名選挙が行われた。
衆院の首相指名選挙では、高市氏が237票、立憲民主党の野田佳彦代表が149票、国民民主党の玉木雄一郎代表が28票、公明党の斉藤鉄夫代表が24票などとなり、過半数を獲得した高市氏が指名された。
参院の首相指名選挙では、1回目の投票で高市氏が123票、野田氏が44票、玉木氏が25票などと過半数に達した候補がいなかった。このため高市氏と野田氏の上位2人による決選投票が行われた結果、高市氏125票、野田氏46票で高市氏が第104代首相に選出された。
高市氏は、首相指名選挙の前日に日本維新の会と交わした連立政権樹立の合意書に盛り込んだ物価高対策のための今年度補正予算案の成立などを、臨時国会で目指すことになる。日米首脳会談など外交日程も控えていて、新首相の手腕が試される。
自民は、昨年10月の衆院選と今年7月の参院選で大敗。石破氏の退陣表明を受けて、今月4日に後任を選ぶ自民党総裁選が行われ、高市氏が新総裁に選出された。
一方、10日に公明党が「政治とカネ」に関する基本姿勢の違いを理由に、26年間続いた自公連立政権からの離脱を表明した。政権運営の不透明感が増す中で立民と国民民主、維新の野党3党で首相指名選挙に向けた候補一本化を模索する動きが出るなど一時政界の流動性が高まったものの、野党共闘協議から離脱した維新が20日に自民と連立政権の樹立で正式合意した。