「忌引き支援」で企業連合

「働く喪主」を救う東三河モデル/中小7社が連携、国内初の実証実験

2026/04/10

実証実験に参加する企業の関係者(提供)

 東三河地域の企業連合とスタートアップが、身内を亡くした「働く喪主」の支援を通じて持続可能な職場環境づくりを目指す、全国初の共同実証実験を始めた。労働人口の多くが死別に直面する2030年代を見据え、悲嘆(グリーフ)や煩雑な事務手続きが企業の生産性に与える影響を可視化。地域一体となって課題解決に挑む「東三河モデル」を提示する。

 実証実験は、サーラグループが運営するエムキャンパススタジオが、グリーフケアの専門知見を持つWaterhuman(東京)と、製造、物流、自動車販売など東三河の地場企業7社を橋渡しして実施する。

 背景には、地域コミュニティーの希薄化で遺族の負担が増大している現状がある。死別の悲嘆による生産性低下や心身の不調は、国内全体で約3兆円規模の経済損失を生んでいるとの試算がある。人手不足が加速する中で「働く喪主」のケアは企業の持続可能性を左右する喫緊の経営課題となっている。

 「東三河モデル」の特徴は、地域の中核企業が「目利き」となり、業種の異なる中小企業を束ねてサービスを一括検証する独自スキームにある。

 中小企業が単独で新サービスを導入・検証する際のコストやリスクを最小化。1社単位では少ない「忌引き」の事例も、連合体として集約することで、短期間に統計的優位性のあるデータを確保し、高精度の分析が可能となる。

 実験では、忌引き中の社員に対し、個別ヒアリングに基づく「死後手続きリスト」の提供や専門家によるチャット相談窓口を設ける。行政主導ではなく、地元の民間企業同士の信頼関係(地縁)をベースにした自律的なエコシステムにより、現場に即した柔軟な検証を進める方針だ。

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