「輸送量」補助基準上回る

豊鉄バス田口新城線/存続危機回避も「瞬間風速」

2024/01/28

田口新城線のバス

 新城市と設楽町をつなぐ豊鉄バスの田口新城線の利用が低迷し、国や県からの補助金打ち切りが懸念されていた問題で、同路線の今年度の「輸送量」が補助金受給に必要な1日15人を再び上回ったことが分かった。存続の危機をいったん脱した形だが、数字は「瞬間風速」に過ぎず、手放しで喜ぶわけにはいかないようだ。

 豊鉄バスは12日に新城市役所であった会議で、昨年6月に行った乗降調査の結果を報告。起点から終点まで乗った人数に換算した1日当たりの輸送量は28・4人となった。

 この数字は過去5年間と比べて最多で、補助基準の15人を初めて割り込んだ2022年度(12・4人)の倍を超える。

 ただ、乗客数が急回復したと安心はできない。というのも、調査当日は設楽町がバス利用者向けにダム工事見学ツアーを催し、乗車を促していた。豪雨被害で不通となっていたJR飯田線の代替で乗った人もいたようだ。

 関係者によると、路線存続を応援しようと、他にも調査日に合わせてバスに乗る動きがあった可能性がある。

 調査結果について、豊鉄バスは会議で「年間の本当の利用実態とはかけ離れている」と指摘。特殊要因を除けば「18・1人」が妥当だとして、それに応じた財政負担を市などに求めた。

 会議の副会長を務める名古屋大学の加藤博和教授も、数字の補正に理解を示した。一方で「頑張れば利用を増やせると分かった。これは素直に喜びたい」と語り、同社や市、町による乗車促進の取り組みをねぎらった。

 田口新城線は約35キロの路線。過疎化により赤字運行が続く中、国と県は地域のバス交通網の幹線ルートとして支援してきた。

 22年度には国が約1000万円、県が約600万円を補助。他に新城市が約2600万円、設楽町が約800万円を負担したが、それでも同社の収支は650万円余りのマイナスとなっていた。

会議で発言する加藤教授㊧

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会議で発言する加藤教授㊧

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