名豊道路完成【④農業振興】IC近くに次々進出/豊川では新規計画
2025/03/06
新たな企業の進出が続く豊橋三弥地区工業団地(豊橋市三弥町で)
名豊道路の全線開通は沿線自治体に企業立地を推進し、雇用が生まれることで人口増加につながる。
東三河の沿線には、主な工業団地や土地区画整理事業地として蒲郡市の柏原地区とラグーナ蒲郡地区、豊川市の御津1区と2区、豊橋市の豊橋三弥地区などがある。特にインターチェンジ(IC)に近い計画地は分譲率が高く、新たな企業が次々と進出している。
蒲郡西ICのすぐ南側に隣接する柏原地区では、約5・7ヘクタールの土地を分譲。岡崎市を拠点とする自動車部品メーカーなどによって全3区画が売却された。
豊橋市の細谷ICから北に約2キロ地点にある豊橋三弥地区は、北側に国道1号やJR東海道線・二川駅もある好立地。2022年から分譲を開始し、市によると昨年10月時点で約17・3ヘクタールの全9区画のうち4区画が契約済みで製造企業が進出。ほか4区画が交渉中で、分譲中は1区画のみだ。
東三河で最も人口増加率(社会増)が高い18万人都市の豊川市では、8日の開通区間となる蒲郡BPの豊川為当ICの出入り口付近に約18㌶の為当地区工業用地が計画される。東三河環状線にも隣接し、市によると地権者の反応も良好。2026年度まで2カ年で調査・設計、27年度に周辺道路などの整備工事を予定している。
また、豊川為当ICから北東に約1・5キロでは白鳥工業団地の計画も進んでいる。東三河環状線や国道1号にも近い立地を生かして早期の分譲が期待され、来年度は開発関連管理業務、26年度から2年かけて周辺道路などの整備を予定。竹本幸夫市長は「令和11年度(2029)の分譲開始を目指し、新たな雇用創出の場としてPRしていきたい」と意気込んでいる。
岡崎BPが通る西尾市でも企業立地が進み、西尾東IC~藤井ICが4車線化した2016年には新たに17事業所が進出。市の税収が約14億円も増えた好事例がある。