蒲郡BPで盛大に式典/つながった「時」と「夢」 関係者ら喜びかみしめ
2025/03/09
くす玉割りやテープカットで開通を祝う関係者(蒲郡市清田町で)
豊橋市と名古屋圏を結ぶ国道23号名豊道路(延長72・7キロ)が8日、全線で開通し、最後の工事区間となった蒲郡市の蒲郡バイパス(BP)本線上で記念セレモニーが開かれた。着工から半世紀にわたる大事業の完成に、集まった関係者らは喜びをかみしめた。
セレモニーには、国や県、沿線市町の関係者ら約430人が出席。テープカットや、くす玉を割って開通を祝った。真新しい道路を関係車両が走行する「通り初め」やパレードもあった。
セレモニーに先立ち、蒲郡市民会館であった記念式典で鈴木寿明市長は「この開通は、単に道がつながっただけではなく、52年の『時』や『夢』もつながった。この道路を使って地域の発展や安全、地元愛知や、さらには日本の未来へつなげていく」と力を込めた。
大村秀章知事は「名豊道路は県の主要な東西軸として重要だ。全線開通の効果を最大限に生かして、最先端の技術、サービス、人材を国内外から愛知に呼び込み、新たなイノベーションを促進することで、引き続き日本の成長をリードしていく」と抱負を語った。
国土交通省中部地方整備局の佐藤寿延局長は「名豊道路全体がつながることで県全体の交通が変わり、経済、産業、観光などの面で大きな効果をもたらす。地域がますます発展することを祈る」とあいさつした。
来賓の衆議院議員今枝宗一郎氏は「これはまだ中間地点。次は片側2車線を4車線化しなければならない。今日を再びの決起大会とし、皆さんとともに全力を尽くしたい」と決意を述べた。
名豊道路は三河湾臨海部を通り、豊橋市と豊明市を結ぶ。知立、岡崎、蒲郡、豊橋、豊橋東の5BPで構成される。全線開通により、豊橋市から名古屋市までの所要時間は約1時間となり、国道1号を通るよりも50分ほど短縮される。ほかにも物流や観光、防災機能の向上が見込まれている。