建設推進協 全線開通後初の総会/「強い要望」相次ぐ
2025/05/09
4車線化に向けた工事が進む暫定2車線の名豊道路(豊橋市内で)
豊橋市と名古屋方面を信号ゼロで結ぶ国道23号バイパス「名豊道路」が今年3月に全線開通し、沿線自治体などの関心は暫定2車線区間の4車線化に向かっている。8日に名豊道路建設推進協議会が全通後初めて開いた総会でも、全線4車線化を求める声が相次いだ。
沿線自治体が加盟する同協議会の会長を務める長坂尚登豊橋市長はあいさつで、全通による沿線の産業発展や災害時の緊急輸送の役割に期待を示した一方で、「全線開通直後から渋滞が発生し、全線開通の効果が十分に発揮できていない」と問題点を指摘。「協議会として引き続き、暫定2車線区間の全線4車線化を強く要望していく」と述べた。
来賓の江口幸雄愛知県副知事が代読した大村秀章知事の祝辞の中でも「今後も地域一丸となって4車線化の促進に向けて取り組んでいく」とした。
国土交通省中部地方整備局名四国道事務所によると、全長72・7キロの名豊道路のうち4車線で完成しているのは約4割にあたる約31キロ。残りは2車線で運用されている。
唯一の未開通区間だった豊川為当インターチェンジ(IC)―蒲郡IC間(9・1キロ)が3月8日に開通し全通して以降、並行する国道1号に比べ豊橋と名古屋の所要時間は短くなったものの、各所で渋滞が起きていて2車線では交通量をさばき切れていない実態が浮かび上がる。
今年度は、野依IC―大崎IC間(4キロ)で4車線化に向けた工事が進められる。豊橋東IC―野依IC間(9・2キロ)については、関係機関で協議が行われる。