警官かたる特殊詐欺被害急増

警察署番号偽造表示など、豊橋署が警戒呼びかけ

2025/03/23

高齢者に警戒を呼びかける豊橋署員(昨年、豊橋市内で)

 豊橋市内の70代男性が今月14日、警察官などを名乗る者らに多額の現金をだまし取られる特殊詐欺被害が起きた。全国では今年、携帯電話に警察署の電話番号を表示して信じ込ませる手口が急増している。豊橋署は「安易に信用せずに冷静に判断してほしい」と呼びかける。

 男性には同日午前、携帯電話へ警視庁の警官を名乗る男から「詐欺事件の容疑者への捜査で、あなた名義のカードが見つかった。大変なことになる」などという電話があった。その後、無料通信アプリ(LINE)のテレビ電話で警察手帳らしき物を示され、検察官を名乗る男からは「現金を指定口座に振り込んでほしい」などと言われた。

 男性は同日と翌15日の2回にわたって送金。16日に署へ相談して詐欺だと判明した。警官を名乗る男は制服らしき姿で、テレビ電話を通じて男性と会話。男性の名前や住所入りの逮捕状を見せて信じ込ませた。

 さらにLINEのアカウントは末尾が「0110」となっており、警察署から発信しているような印象を持たせている。同署生活安全課の山本伸彦課長は「相手のペースに合わせず、焦らずに一度電話を切って自らかけ直すなどの対策をしていただきたい」と警戒を促している。

◆各地で被害多発

 全国では、警官をかたる手口や実在する警察署などの番号を携帯電話に不正表示させる手口「スプーフィング」が多発。今年2月末までに100億円以上の被害が出ている。東三河でも今月、蒲郡市や新城市で同様の電話が確認されている。

 山本課長は「番号の末尾が0110でも警察とは限らない。不審な電話があった際は1人で悩まずに警察や家族に相談してほしい」と訴えている。

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