東三河で震度7/全壊・消失8万棟以上、20メートル超す津波想定
2026/06/04

東三河市町村の被害予測
愛知県防災会議地震部会は、南海トラフ地震による新たな被害予測調査結果を公表した。国の想定見直しや地盤データの更新を反映したもので、「過去地震最大モデル」と補足的な「理論上最大モデル」の2通りで算定。東三河では、理論モデルで震度7の激しい揺れや20メートルを超す津波に見舞われ、全壊・消失家屋が8万棟以上、死者数も4830人に上ると予測されている。
地震の揺れは、過去モデルでは田原市と蒲郡市が震度7、豊橋、豊川の両市が震度6強となる。一方、発生頻度が1000年に一回程度の理論モデルでは、陸側で断層が動くケースで、豊根村以外の全市町が震度7の強い揺れに見舞われる。また、豊橋平野を中心に液状化の危険度も極めて高くなると予測された。
津波は、過去モデルでの最大津波高は田原市で9・6メートル、豊橋市で7・3メートル、蒲郡市で3・5メートル。これが理論モデルになると、田原市で20・2メートル、豊橋市で18・5メートル、蒲郡市で4・9メートルまで上昇する。
津波の到達時間も短い。過去モデルでは、豊橋市で地震発生から9分後、田原市で11分後に30センチの津波が到達。理論モデルではさらに早まり、豊橋市でわずか5分後、田原市でも6分後と、一刻を争う避難が必要となる。
建物や人の被害も深刻だ。冬の夕方に発災した場合の建物の全壊・焼失棟数は、過去モデルで豊橋市が約9800棟、田原市が約6000棟。理論モデルでは豊橋市が約4万5000棟、田原市が約1万1000棟、豊川市が約1万6000棟に達する。
早期避難率が低い冬の深夜の死者数は、過去モデルで豊橋市が約400人、田原市が約300人。理論モデルでは津波に巻き込まれる逃げ遅れなどが急増し、豊橋市で約2300人、田原市で約1200人と予測された。
一方、県は防災対策による「減災効果」も示した。建物の耐震化率や家具の固定、感震ブレーカーの設置をそれぞれ100%にし、発災後全員が速やかに避難を始めれば、過去モデルにおける死者数を約8割減少できると試算している。